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統合医学

新しい時代の医療 = 統合医療

我包帯す、神、癒し賜う』
"Je le pansay et Dieu le guarist"
医療の発展に大きな貢献をしたフランスの外科医、アンブロワーズ・パレ(Ambroise Pare, 1510-1590)の言葉です。

『時に癒し しばしば救い 常に慰む』
"Guerir quelquefois Soulager souvent Consoler toujours"
アメリカで結核療養所を開いた医師、エドワード・リビングストン・トルドー(Edward Livingston Trudeau, 1848-1915)の銅像に、患者様たちが感謝を込めて彫りこんだ言葉です。

統合医療

疾病を治療し症状を緩和する方法には「対症療法」と「原因療法」があります。


これまで多くの医療機関などで実践されてきた医療は、「対症療法」を中心とした近代西洋医学を根本としてきました。


しかし昨今、国際的な医療の趨勢(すうせい)は、単に病だけではなく、人間の心身全体を診る「原因療法」を中心とした伝統医学や相補・代替医療も必要であるという考え方も注目されて来ています。

こうした考え方は統合医療と呼ばれています。
 

 

統合医療とは、現代医学と伝統医学という二つの療法を統合することによって、両者の特性を最大限に活かし、一人ひとりの患者さんに最も適切な『オーダーメイド医療』を提供しようとするものでもあります。


また、統合医療では、患者さんを「病を持った人間」(生活者)と観て、全人的に理解し、

患者さんを身体・心理・社会・実存(生きる意味)的に統合して診ることが求められ、個々の患者さんの持つ可能性を最大限に引き出して行く努力が進められています。
 

 

実際に、救命救急や外科手術などの臨床現場では近代西洋医学でしかなしえない治療が施されます。

しかし一方で、慢性疾患の治療や予後の療養、さらには近代西洋医学では治療不可能と言われた症状に対して、伝統医学や補完・代替医療の有効性が数多く報告されています。


また、超高齢社会が進み行く現代社会においては、治療としての医療だけではなく、疾病予防領域も重要視されており、統合医療への期待度は益々高まると予想されています。


このように、治療と予防医療の両面から対症療法・原因療法を相互発展・連携させていく統合医療の推進が、日本にとっても急務となっております。

統合医療

● 近代西洋医学及び伝統医学や相補・代替医療従事者による共同医療(真のチーム医療)

● 身体、精神のみならず、人間を包括的に診る全人的な医療

● 治療だけでなく、疾病の予防や健康増進に寄与する医療

● 生まれてから死ぬまで一生をケアする包括的な医療

●「尊厳ある死(Death with Dignity)」と、患者だけでなく残された遺族も

  満足できる「良質な最期のとき(QOD:Quality of Dying and Death)」を迎える医療

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